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【第16話】 日本における子ども虐待事件の処理

・・・地球いっぱいの子どもたちの笑顔 児童虐待ゼロ運動~ひまわりプロジェクト~・・・

 

発見・通告

虐待を受けた子供を含む要保護児童(保護者がいない児童又は保護者に育てさせることが不適当であると認める児童)を

発見したものは、行政機関(当初は児童相談所または福祉事務所であったが、2004年の法改正により市町村が

新たに通告受理機関とされた)に通告しなければならない。(児童福祉法25条)

この通告義務は戦後間もなく児童福祉法が制定された当初から設けられていたが、実際には周知されておらず

ほとんど機能してこなかった。近年の子供虐待事件の急増に伴い、まず通告を促すことが喫緊の課題とされた。

改正案としては虐待に気付きながら通告しなかったものにペナルティを課すといったものも考えられたが2000年に

制定された児童虐待の防止等に関する法律においては、ペナルティを課することは見送られ次のような対策がなされた。

第一に子供虐待の定義を明確にした。

従前、法律上子ども虐待の定義すら明らかでなかったが、これでは何が虐待に該当するのか分からず、

通告を促すのに支障があった。そこで、かねてから実務上使われてきた虐待の4分類に従って、

虐待行為を身体的虐待・性的虐待・ネグレクト(保護の怠慢)・心理的虐待の4つに分類し、それぞれ定義を設けて

明確化した。

第二に、子どもの福祉に職務上関係のある職種(学校教員・児童福祉施設の職員・医師・保健師・弁護士等)については

子ども虐待を発見しやすい立場にあることを自覚し、その早期発見に努める義務を課した。

第三に、通告義務を定める児童福祉法25条が「虐待」という言葉を用いていなかったため、やや明確性に欠けるきらいが

あったことから、新たに防止法6条を設け、虐待を受けた子供を発見した者は通告義務を負う事が明記された。

第四に通告を受けた児童相談所等の行政機関は、誰が通告したかを特定できる情報を漏らしてはならないことが

明記された。これは、「通告したことが親にバレると恨みを買うのではないか」と恐れる通告者の心理に配慮したものである。

こういった法整備に加え、国、地方公共団体は様々なイベントやメディアを使って、子ども虐待の通告を促してきた。

こういったことが、すでに触れた通告件数の増加に繋がっているものと推測される。

 

≪子どもの権利 日本評論社より≫

 

 

 

 

 


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